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2021/11/26

三方活栓自動切り替え装置により、人工肺の排出ガスから血中ガス濃度を可視化することに成功

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当社(北浜製作所)は、三菱京都病院 臨床工学科長 篠原智誉氏との医工連携により、三方活栓自動切り替え装置
「EVARECTA(エバレクタ)」を開発しました。

本製品を、人工肺ガス排出口と麻酔ガスユニットの間に接続することで、各施設にある既存の麻酔モニタを利用して
血中のガス濃度を連続的にモニタリングすることができます。
多くの施設でこのモニタリングが実現すれば、身体への侵襲の大きい体外循環操作の安全性と、質の向上に大きく寄与します。

開発の背景

新型コロナウィルス感染症の拡大の中注目されるようになった、ECMOを始めとする
人工心肺装置は、血液を体外に取り出して酸素と二酸化炭素のガス交換を行い、
体内に戻す「体外循環」操作を行います。体外循環中は、生体への酸素運搬量や消費量、
炭酸ガス産生量を把握するため、その指標である血中ガス濃度を体外循環回路から採血し、
血液ガス分析装置で測定しています。

しかし、この方法では状態の把握までにタイムラグが生じ、非常時への対処が遅れる
可能性があります。そのため、今日では多くの施設が連続血液ガスモニタでモニタリング
しながら灌流量や人工肺に吹送するガス流量を調節しています。

この様な、血中のガス濃度を連続的にモニタリングする専用機器は高価であり、国内で大多数を占める500床以下の中規模病院施設では
直ちに導入しづらいのが現状です。保有している施設でも、機器故障時の代替手段がありませんでした。
EVARECTA™(エバレクタ)はGDP(Goal Directed Perfusion:目標志向型体外循環管理)を追求し、専用装置を用いずとも患者状態の
把握に必要な血中ガス濃度を連続的にモニタリングすることを可能にします。

使用例

人工肺の排出ガスポートと麻酔ガスモニタのサンプリングポートの間にEVARECTA™を接続します。EVARECTA™が駆動すると一定の時間間隔で人工肺からの呼気CO₂と大気を交互に麻酔ガスユニットへ取り込み、モニタ上に矩形波を描出させることでETCO₂値として認識させます。

 フロー図

 


製品概要

 ※本器は理化学機器です。医療機器ではありません。 

項目内容
大きさ 約 W:45mm × H:90mm × D:105mm
重量 約 165g
ACアダプタ 医療用 AC:100 - 240V,0.7 - 0.35 DC:6V,3.33A
消費電力 20VA
使用可能回数 往復18万回(※この回数を超えると製品寿命お知らせランプが点灯します。)
使用温湿度範囲 5℃ ~ 30℃,20%~70% RH (結露なきこと)
保管温湿度範囲 -5℃ ~ 40℃,20%~85% RH (結露なきこと)
防水規格 なし

 

■本件に関するお問い合わせ先
 株式会社北浜製作所(TEL:06-6942-2371)

 

*本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以上

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